実は、本気で「結婚したい」と思っていない人がほとんど
ここで断言できるのは、J子さんの婚活が進まないいちばんの理由は、J子さんが「本気で結婚に向き合っていない」からであるということ。じつは、こういう人はとても多い。いや、むしろ「結婚したいのに、できない」と言っている人のほとんどが、そもそも本気で「結婚したい」と思っていないのだ。
そんな人にぜひやってもらいたいのが、「鏡のワーク」である。自分の本当の思いを、ほかの誰でもない自分自身に届けるために、だまされたと思って3週間ぜひやってみてほしい。
● 自分の目を見て言い聞かせる「鏡のワーク」のやり方
1.朝と晩、鏡の前に立って、鏡の中の自分の目を見る。
2.自分がかなえたいことを、鏡の中の自分に声に出して伝える。
(例)
「私は、幸せになっていいんだよ」
「私は、結婚して幸せになる」
「私は、理想通りの人と出会えるよ」
※これを3週間、毎日続ける。
このワークを続けていると、自分が「本当にかなえたいこと」が浮き彫りになってくるはずだ。人は、無意識のうちに自分が望む通りの人生を送っている。口では「結婚はしたいけど、忙しくて……」と言いながら、仕事や趣味に謀殺されている人は、結婚よりも今の生活をみずから選んでいるのだ。
ちなみに、この「鏡のワーク」は婚活以外にも有効である。「理想の家を持ちたい」「理想的なビジネスパートナーに出会いたい」などの望みを持っている人は、ぜひ試してみてほしい。
J子さんも「鏡のワーク」で、「結婚したい」と思いながら実際には自分の婚活よりも、仕事や両親のことを優先させてしまっていることに気がついた。そして「これからは、婚活を最優先しよう」と決めたことで、生活がガラリと変わったという。例えば、それまでJ子さんは、職場の後輩に「シフトを代わってください」と頼まれたときに、断ることがなかった。自分がなんとかすれば、シフトは回る。それがいちばん簡単な方法だと思っていたのだ。
しかし「婚活最優先」を決めたJ子さんは、内心ドキドキだったが「美容院の予約が入っているから」と初めて後輩の頼みを断ってみた。今までのJ子さんなら、予約を変更して後輩の代わりにシフトに入っていただろう。
しかし、美容院へ行くことも婚活の一環だ。思いきって断った結果、ほかのメンバーは思った以上にすんなりとそれを受け入れ、別の人と調整することで、事なきを得た。「私が代わりに入らなくても、なんとかなるものなんですね」とJ子さんは拍子抜けしたという。