貯められる人は旅行の荷物が少ない

お金を貯められる人は、「なくてもなんとかなる」と思っているところがあるので、旅行の荷物が小さいです。必要最低限しか持ち歩かないからです。たとえば、コンタクトレンズやメガネ、洋服などは、持って行かないと替えが効きません。でも、パジャマはホテルや旅館のものを着ればいいし、歯ブラシ、ドライヤーなどは備品を利用すればOK。化粧品は小さく詰め替えていくか、以前もらった試供品を利用する、という人もいます。それに、もし足りなかったら現地で調達すればいいという考えです。

一方心配性な人は、自分がいつも使っているものを持って行かないと安心しないところがあります。ですから、ドライヤーやパジャマはもちろんのこと、枕などを持って行く人もいます。具合が悪くなったとき用の常備薬も一式。洋服も宿泊日数のほかに「汚れたとき用」「出かけるとき用」「寒くなったら」「雨が降ったら」など、さまざまなシチュエーションを想定して何着もプラスで用意します。その結果、1、2泊なのに引っ越しでもするかのような大荷物になっている場合もあります。

旅に想定外のハプニングはつきものです。起こっていないことを心配しても仕方ないところがあるので、心配しすぎず、「何か事が起こったら考えればいい」くらいに大きく構えておきましょう。家の備蓄も同じです。最低限の用意は必要ですが、それ以上は「なんとかなる」「なんとかする」という気持ちでいましょう。

ここがポイント:備蓄も旅行荷物もコンパクトに。なくてもなんとかなる!

さびしさが支出を加速

人はさびしさからついお金を使ってしまうことも多いようです。

老後を待ち受ける3Kのひとつに「孤独」があります。それを埋めるのがお金の力なのかもしれません。

「誰かとつながっていたい」が支出につながり…

Bさんは、夫を亡くしてひとり暮らし。お嬢さんも結婚して、今は車で1時間ほど離れたところに住んでいます。ひとり暮らしになったので食費は減るかと思いきや、むしろ増える一方で、月に10万円近くかかっています。

聞けば、娘や友人に「おいしい○○があるから取りに来ない?」と、どうやら食べ物を誘う口実にしているようなのです。ほかには、「食事をごちそうするから会いましょう」と言って、食事をおごる機会も増えたようです。

写真=iStock.com/shironosov
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食費だけでなく、被服費も増加しました。でも、別に洋服が欲しいから買っているというわけではなさそうです。「店員さんと話したいから」「常連さん扱いしてもらえるのがうれしいから」というのが理由です。話し相手が欲しいためにお金を使っているのです。

それによって、毎月年金ではとてもやりくりできないため、夫が遺してくれた貯金は日に日に目減りし続け、しまいには銀行貸し付けや生命保険の契約者貸し付けなども行うまでになったのです。

寂しさをお金で埋めようとして、その結果、生活に支障が出てしまうのはよくないですよね。そうならないためにも、今のうちからお金がかかりすぎないひとり時間の楽しみ方をつくっておくとか、なにか趣味を見つけておくことなど、さびしさを覚えないような時間の使い方を見つけることも大事かもしれません。趣味がきっかけで新たな友達もできるかもしれません。

ここがポイント:自分の時間を楽しむためにお金を使おう