アドレス帳は紙でバックアップしておく

また、慢性的な病気を抱えている場合や急病に備えて、必要な薬品や医療品も備蓄しておきましょう。病院や薬局が利用できない状況でも、最低限の医療ケアができるように準備することが重要です。処方薬の控えや消毒液、絆創膏などの応急処置用品を備えておくと便利です。

また、トイレットペーパーやティッシュペーパー、ウェットティッシュなどの衛生用品も備蓄しましょう。さらに携帯トイレも忘れずに用意しておきましょう。災害時には暖房が利用できない場合がありますので、暖かい衣類や毛布、シュラフなどの防寒具もストックしておきましょう。

自宅を出て寝具のない環境で過ごす可能性を考えて、寝具も備えておくと快適に過ごせます。寝袋などを用意しておきましょう。電気やガスの供給が止まった場合でも調理ができるように、非常用のキャンプストーブやカセットコンロを用意しておくと安心です。ただし、使用の際には安全に十分注意してください。

災害時には「明かり」も非常に大事になります。常時点灯できる懐中電灯やLEDランタンなど、照明器具を確保しておきましょう。予備の電池も忘れずに。

災害時に情報を受け取る手段として、手回し式やソーラーパネル付きのラジオも持っておくといいでしょう。

パスポート、身分証明書、保険証、銀行口座情報などの重要な文書や、アドレス帳などの情報はスマホで写真に撮っておくか、コピーなどの紙でバックアップしておきましょう。

備蓄品は定期的に点検し、賞味期限が切れる前に交換・補充することが必須です。災害時に備えて、家族や地域の安全を確保するために万全の備蓄を行なってください。

写真=iStock.com/CHUNYIP WONG
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「最新タワマンだから安心」とは限らない

いわゆるタワマンや高層マンションは、通常、地震や風害などの自然災害に対する基準を満たすように設計されています。建築基準法などの規制に基づき、地震に強い設計や耐震補強が施されている物件が大半です。

一般的には、高層階に上がるほど、短周期の揺れには強いのですが、長周期地震動が発生すると揺れを増幅してしまう可能性が高まります。また、長周期地震動がその建物の持つ固有の振動周期に合ってしまうと、揺れが長時間続くこともあります。

地震は予測できない自然現象であり、地震の規模や震源地との距離などによって揺れ方も異なります。高層マンションであっても、非常に大規模な地震や近くの震源で発生した地震などの場合には、建物自体にも大きな負荷のかかる可能性があります。

また、高層階に位置しているからといって、揺れが完全にないわけではありません。揺れを吸収するための制振装置や制震ダンパーが導入されているケースもありますが、すべての高層マンションが同じような対策をしているわけではありません。