返事は「はい」で

②気分を害しやすい言葉グセ

・否定語から入る

採用担当者の質問に対して、「いえ」「いや」「ていうか」など答えの文頭に否定語を必ずつける人がいます。本人は無意識であっても、全て否定から入られては、けっしていい気はしません。職場でも何かにつけて否定から入るタイプではないかと思われてはマイナスです。こうした否定語を使わないようにするためには、質問に「はい」と返事をしたあと、一息間を取ってから話し始めることをおすすめします。口ぐせになっている方は、早めに改善しましょう。

例)
採用担当者:「前職では、広報部門のご経験が長かったということですが具体的にはどのような仕事を担当していたんですか」

×「いや、前職では広報といいますか、複数の業務を掛け持ちしていまして……」
×「ていうか、前職では広報といいますか、複数の業務を掛け持ちしていまして……」
○「はい。前職では広報でしたが、複数の業務を掛け持ちしていまして……」

・いい加減そうな「相づち」

たとえば

「ええええ」「はいはいはい」「まあ、そうですね」「あっ、はい」「え~、はい」

などの相づちは、相手の話を適当に聞いている=相手を尊重しない、上から目線という印象を与えてしまいます。

一方、上手な相づちは、会話の潤滑油となり円滑なコミュニケーションを図ります。ここでは、具体的な相づちの打ち方については省略しますが、いい加減そうな相づちを打つくせがある方は、誠実で謙虚な印象を与える「はい」と明るく歯切れの良い返事を心掛けてみましょう。

写真=iStock.com/DjelicS
※写真はイメージです

聞かれたことを答えよう

③一方的にしゃべってしまう

面接で準備をしてきたことをたくさんしゃべって、うまくアピールできたと思ったのに、なぜか不採用だったという声もききます。想定質問に対する回答を事前に用意して、それを一言一句暗記するまで覚えて面接に臨む方もいると思います。

もちろん事前準備は大切ですが、もし一方的に1分以上話していたら要注意です。というのも、「空気を読まず一人で話し続ける」「話を聞かず自分の意見だけ言う」といった一方通行のコミュニケーションを取る人だと思われてマイナスポイントになるからです。

面接の基本は面接官との「会話」。覚えてきたことを一方的に語るプレゼンテーションの場ではないのです。それに模範解答を丸暗記して、一字一句間違えずに話そうとすると機械的な話し方になり、面接担当者の心にも響きません。

ぜひ、面接では一方的に話し続けるのではなく、聞かれたことに答える「会話」を意識しましょう。

質問への答え方も重要です。冗長になるのは避けて、「志望動機をお聞かせください」というような振りには1分程度、また会話中の質問への回答は30秒程度が目安です。その際、「結論」から先に話すと説得力が高まります。続けて「理由」「具体例」と3段階で答えると、内容が伝わりやすくなります。

例)
「将来的には地方創生の仕事に携わりたいと考えています」(結論)
「というのも、私自身の出身地であるこの地域には、まだ観光資源が多く眠っていると感じているからです」(理由)
「入社後は、前職で培った経験から新たな観光プロモーションに携わりたいと考えております。たとえば……」(具体例)