企業の期待に応えるアンサーを用意する

では、自己PRで、自分の人材としての価値が企業の期待に応えるものだと伝える工夫をみていきましょう。

もっとも大事なことは転職先の企業視点で自分のアピールポイントを考えることです。おそらく事前に企業研究やエージェントを通じて、転職先企業の課題やビジョンを確認すると思います。

それを、下記の「企業の期待に応える自己PR準備法」のように、ABCの3つの項目で整理をしてみるといいでしょう。

「即戦力」の上手な伝え方

・企業の期待に応える自己PR準備法

A 企業の現状(どんな課題やビジョンを持ちどのような人材を求めているのか)
例)DXを推進したいが、プロジェクトを任せられるIT人材がいない

B あなたの人材としての価値(どうやってAをCに変えるか)
例)IT技術・知識+チームマネジメント・社内調整に必要なコミュニケーション力

C あなたを採用後の企業の未来(課題解消後の未来を描く)
例)IT化を進め経営計画の実現を目指す

「A 企業の現状」と「C あなたを採用後の企業の未来」、次に、AがCになるために自分がどう役立つかという視点で「B あなたの人材としての価値」の順番で考えて書き出します。Bを考える際には、スキルや実績だけでなく、プラスアルファの部分を掛け合わせることで、他者との差別化が図れます。

一般的な自己PRは、Bの自分の能力部分を厚めにしがちですが、ミドル層に求められている即戦力とは、AをCにしてくれる人材かどうかです。ぜひ企業視点で自分の価値を伝えるために、このABCフレームを活用して言語化しておきましょう。