園芸学部、心理学部の2学部に改変してはどうか

さて、パッと見で魅力を感じるか。人文学部は「文学部みたいなものだろう」として、日本語日本文化学科とは何? 留学生向けの学科? よく分からない。人間社会学部は学部名からしてぼんやりだ。その下に国際社会学と社会園芸学科? どちらも「社会」が邪魔をして意味を取りづらくさせている。2学科のつながりも不明だ。とりあえずこの大学は何を学べるか分かりづらい。

そこを強く意識し、かつ、同レベル帯にはライバルの少ないレア感を醸し出すべく、例えば以下の2学部4学科制に大改編してみてはいかが。

・園芸学部――園芸学科、環境学科
・心理学部――心理学科、臨床心理学科

すっきりした。どう改編したのか説明しておこう。大きなポイントは2つある。

ひとつは、現状の人文学部をそのままバッサリ切ることである。英語コミュニケーション学科は一般的には英語英米文化学科と称する内容なのだが、語学はこの学科が大事にしてきた4年間必修の少人数ゼミを全学共通で行うこととし、これまで蓄積してきた教育的リソースをなるべく活かすようにする。

日本語日本文化学科は、日本語教員養成と文芸やマンガ・アニメの創作が特徴的で、前者はニーズ増がイメージできないので止め。後者は、大正大学が導入して人気を集めている表現学部にしてはどうか、と思ったものの、それにしては教員人材が少なすぎでゼロから立ち上げるに等しい感じになるので、これも諦める。

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英語力が必要な学科はニーズがない

また、人間社会学部の国際社会学科もリソースは全学共通の語学カリキュラムと一般教養に流す。国際政治学や国際経済学、国際社会学などを扱うところなのだが、英語コミュニケーション学科と同様に相応の英語力が必要だ。だが、少子化が進んだ現在、英語ができる≒受験勉強に強い受験生を意味する。該当する受験生はもっと高いレベルの大学に行ってしまうから、この分野にニーズはないと考えたほうがリアルなのだ。