質問主意書では義務を果たしていることにはならない

この間、慎重に手続きを踏んできたことは、懲罰委員会の委員長として胸を張ることができます。ガーシー議員はネットで好き勝手に発言し、委員長である私に対しても誹謗ひぼう中傷をしていましたが、そのような言葉の遊びはいちいち相手にしません。同じ土俵に上がったら同じレベルだと思われます。

ガーシー議員は「陳謝の動画」なるものを参議院に提出することで、その場しのぎを図りました。その中で、「陳謝の文章」を読み上げたとのことですが、議院運営委員会は受理せずに突き返しました。当然の判断でしょう。

その「陳謝の動画」の中で、「受け取った歳費はすべてNHK党に渡す」「帰国して国会で議員たる仕事をするまでは、一円も受け取る気はありません」と述べたそうですから、「議員たる仕事」をしていない自覚はあるようですね。

今年2月になって、突然6本の質問主意書を出しましたが、ポーズにすぎません。質問主意書を出すのは国会議員の権利の行使であって、義務を果たしたことにはならないからです。

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合計6000万円が税金から支出された

参議院事務局によると、ガーシー議員にはこれまでに計1833万7590円が支給されました。給料に当たる歳費が925万8361円。昨年12月に出た期末手当が188万5681円。調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)が719万3548円です。

15日に除名が決まりましたが、3月分の歳費と調査研究広報滞在費は日割り計算されるので、さらに110万9999円が支給されます。

ガーシー議員自身が手にしたお金のほかに、必要経費があります。所属政党に支払われる議員一人当たりの立法事務費が、毎月65万円。政党助成金が、半年で約2200万円。公設秘書3人分の給料が、同じく約1200万円。

合計すればおよそ6000万円が、彼一人に関して税金から支出された計算になります。働かない議員のために何故こんな大金を出すのかという国民感情は、とても自然だと思いますね。

さらに、この問題に費やされた国会の時間と議員の労力を考え合わせると、もったいないの一語に尽きます。時間を費やして審議すべき国内外の問題は、山積しているからです。