ブライソンに対しては、2月中に量刑判決が下される予定だ。女性を自認するトランスジェンダーの人物が、女性をレイプした罪で有罪評決を受けたのは、スコットランドでは初のケースだとされている。

性自認を女性に変える前は「アダム・グラハム」という名前だったブライソンは罪を否認し、性行為はいずれも双方の合意に基づくものだったと主張。「ほかの人間を傷つけることなど決してしない」と述べた。

だが検察は6日間に及んだ裁判の中で陪審団に対して、ブライソンは2016年に1人の女性をレイプし、2019年に別の女性をレイプしたと主張した。米ニューヨーク・ポスト誌によれば、犯行は2回ともスコットランドで行われた。

ブライソンは当初、アダム・グラハムとして裁判所に出廷し、2020年の起訴状にもアダム・グラハムの名前が記載された。だがその後、性別を女性に変えることを決めた。ブライソンは法廷で、4歳の頃から自分がトランスジェンダーだと気づいていたが、29歳になるまで性別を変更しようとは考えていなかったと説明し、陪審団に対して、アダム・グラハムは自分の「デッドネーム(死んだ名前)」だと述べている。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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