自分を信じて疑わない気持ちが運を引き寄せる

人事部長は、「この人を採ったら、うちもつぶれるんじゃないですか? やめときましょう」と言ったが、私は「いや、うちは一人のよくない運気なんかに負ける会社ではない」と採用を決めた。それだけの苦労や挫折をしてきたからこそ、その経験をうちで活かそうとするのではないか。そんな思いもあった。

永守重信『運をつかむ』(幻冬舎新書)

結局、その人はその後転職もせず、定年までしっかり勤め上げてくれた。会社が強い運気に乗っていれば、一人の悪い運気に影響を受けることはないのだ。むしろ、その人の悪い運気の流れを変えてしまったりもする。

前にも触れたが、私の母親は小さい頃からよく私の手相を見ては、「お前の手相は珍しい。きっと強運の人生だよ」といつも言ってくれた。「ますかけ」といって、豊臣秀吉や徳川家康と同じ手相らしい。

母のその言葉は私に強く刷り込まれ、俺は運が強いんだ、がんばれば必ず夢を実現させることができる、と信じ込んだ。思い込みと言えば思い込みだが、自分を信じて疑わない。これもまた、運気を呼び寄せる上で大事なことである。

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