【エイト】正直者がバカを見ている。選挙支援を受けたのはこの2人ですってバーンと発表されてしまって。他にもっといるのに、なんかかわいそうですよね。

【ひろゆき】井上さんは、もともと安倍元首相の秘書官ですからね。

【エイト】そうです。そっちのラインなので調べない限りいろいろな疑惑は出てこないと思うんです。

今回の調査結果で、山本さんは関連団体の会合で挨拶をしたリストには名前があるんですが、マザームーン発言をしたのは関連団体じゃなくて統一教会本体の式典だったんです。なのに、「旧統一教会主催の会合への出席」のリストには名前がない。

マザームーン発言をした記憶がないのか、思い出したくないのかわかりませんが、とにかくあらゆる面でさんです。

【ひろゆき】これで逃げ切れると思っているってことですよね。「会合でマザームーン発言しましたよね?」と質問されたら、ノーコメントで逃げ回るか、電話してるフリをするか。

(※編集部注 山本事務所は「当初、関連団体の案内であったが、改めて確認したら教団本体の会合と判明した」として自民党が結果を公表した翌日に党本部に修正を報告)

直撃取材されて警察を呼んだ防衛副大臣

【エイト】僕が2017年の秋の衆院選で山本さんにじかてした時も、そんな対応でした。

鈴木エイト『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小学館)

最初は普通に気さくな感じで話していたのが、マザームーンという言葉を出した途端に顔がこわばって。こちらが出した名刺を二つ折りにしてポケットにしまって、秘書に「警察を呼べ」と言って、危うく警察に捕まりそうになりました。

その時、山本さんは防衛副大臣だったんですが、ジャーナリストの追及を受けて警察を呼んだ防衛副大臣なんです。さすがに自衛隊は呼べなかった。

その後すぐに「直撃取材に警察を呼んだ“自己防衛”副大臣」という記事にしました。

【ひろゆき】質問をしたジャーナリストを逮捕したとなったら、結構大きな問題になりますよね。

西村博之『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)

【エイト】向こうとしては、選挙活動を邪魔されたという言い分なんでしょう。まあ、確かに食い下がって、ずっと質問は投げていたんですが。選挙妨害で捕まえようと思えば逮捕された可能性もありました。

【ひろゆき】エイトさんって、リスクをずっと負い続けていますよね。

【エイト】まあ、そうですね。でも、国政選挙の時ぐらいしか議員に直当てはできないんです。ふだんは取材を申し込んでも逃げ回られるので、唯一本人に直接取材できるチャンスが選挙の時なんですよね。

ただ、安倍元首相の銃撃事件があって、政治家の警護はかなり厳重になると思うので、今後やりにくくなるのは確かです。

(第2回に続く)

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