銀行預金の利子はインフレ率に追いつけない

増やさなければならない。同時に減らしてはならない。これがいかに難しいことか。ただ増やすことを競うだけなら、多少リスクが高くても高利回りの新興国ファンドを買ったり、企業の将来の成長性に賭けたエンジェル投資をしたり、暗号資産投資をしたりと、投機的になればいい。しかし、ただ増やすだけでなく、より安全に増やすという条件が課されると、難易度が上がります。

かつては、資産を守るためには銀行の定期預金で十分だという時代もありましたが、今は銀行預金の資産棄損リスクが高まっています。銀行に預けておけば、元本は減りません。しかし、経済成長に追い付けないので、物価上昇(インフレ)に負けることになります。投資でも資産防衛でも、元本を基準に考えてはいけないのです。もちろん、投資収支が赤字では資産を守れていることにはなりませんが、インフレ率よりも低い利回りでも、資産を守れていることになりません。

分散投資の選択肢の一つに

ダイヤモンド投資は、すぐには儲かりません。買って半年や1年で大儲けできるものではありません。また、不動産のように賃料収入はありません。

しかし、ランクの高いダイヤモンドは、価値の下落がほとんどありません。大きな損失の可能性が極めて低い。それがダイヤモンド投資の特徴です。ダイヤモンド「投資」とは書いていますが、儲けるためではなく、資産防衛のためのものなのです。

もし、ちょこちょこと儲けたいなら、別の投資が必要です。分散投資の一つとして、ダイヤモンド投資も組み入れればいいのです。ダイヤモンドか、株か、どちらが優れているか、ということではありません。

多くの富裕層は不動産を当然のように保有しています。配分先として、金融資産だけでなく実物資産も必要だと考える。実物資産でも、不動産だけではなく、金だけでもなく、ダイヤモンドも選択肢に入れていく、という考え方が求められていると思います。

関連記事
金を買う、現金比率を高める…投資のプロが断言「いま最もやってはいけないこと」
「日本国債は暴落しない」その絶対的な根拠の一角が崩壊しつつある
「世界一の金持ちになっても10円玉を拾う」バフェットが投資家として尊敬を集める本当の理由
「年275万円の不労所得が手に入る」投資歴18年のサラリーマン投資家が死ぬまで持ちたい日本株17選
株で資産3.6億円を築いたサラリーマンが教える「儲かる決算書」を3分で見抜く5カ条