どんなに不満があっても「自民党しかない」
ここで、安倍内閣の無敵の方程式を紹介します。「日銀が金融緩和をする→株価が上がる→選挙に勝てる→誰も引きずりおろせない」です。
平成25年の日銀総裁人事で黒田東彦日銀総裁、岩田規久男副総裁を決めて、アベノミクスによる金融緩和政策を実施し、株価を上げて景気が良くなっていると国民が感じると支持率も上がり選挙で勝てるという仕組みです。選挙で勝てる総理大臣、自民党総裁を降ろす自民党議員はいなくて安倍内閣は延々と続くという状況です。野党はまったくお呼びではありません。
ところが、平成26年4月1日から消費税を8%に増税して景気回復を台無しにしてしまいます。その状況で、10%に再増税するかどうか。
平成26年11月、安倍首相は消費税10%への増税延期の信を国民に問うために解散総選挙に打って出ます。この時、全野党が増税延期に賛成をしていました。そのため解散の大義名分はない選挙でした。ですが、解散総選挙を実行しました。
解散した理由は簡単です。創価学会・公明党に事前に解散をすることを約束していた以外にありません。
解散総選挙の1カ月前、11月16日に行われた沖縄県知事選挙では、公明党は組織票をまとめることができず、自主投票としたため不戦敗となりました。
平成26年の秋に増税判断をする時には、既に解散することを決めていました。同年12月14日に解散総選挙が行われるのですが、創価学会・公明党は解散総選挙に合わせて事前に動いていました。
もはや自民党は、公明党の意向を抜きに解散総選挙をすることができない政党になっていました。
そして、そこまで落ちぶれた自民党を脅かす野党が一つもないのです。
国民はどんなに不満があっても、自民党による政治を承認する以外に選択肢はなかったのです。