選考するのではなく「選考の仕組み」を作るべき
高野連の「選考理由」に納得できないと感じている人は多い。やはり選考基準を明確化する必要があるだろう。
代表選考でいうと、マラソンの五輪選考は過去に何度ももめてきた。その理由は「3枠」に対して、代表選考レースが4~5つもあったからだ。しかし、東京五輪2020ではMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)という選考システムを確立。以下のような優先順位をつけた。
②2位、3位のうち、「MGC設定記録」(男子2時間5分30秒)を突破した最上位者
③上記2を充たす競技者が居ない場合「MGC2位の競技者」と、MGCのMGCファイナルチャレンジ3大会で「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」(男子2時間5分49秒)を上回り、最も早いタイムを出した選手
④上記の条件を誰もクリアできなかった場合、MGC3位の競技者
この結果、男子は①で中村匠吾が選ばれた。②の該当者はなく、③の「MGC2位の競技者」として服部勇馬を選出。さらに大迫傑が東京マラソンで「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」を突破したことで3人目の代表を決めた。
センバツ高校野球の選考委員会も「選考する」のではなく、「選考の仕組みを作る」というかたちに変えた方がいいのではないだろうか。
たとえば東海地区なら準決勝に進出した4校がリーグ戦を行い、上位2校を選ぶという方式でもいいかもしれない。
聖隷クリストファーは代表から漏れて、選手たちは夢舞台を奪われたかたちになる。このような悲劇が二度と起こらないことを祈るばかりだ。