「ジャンプ黄金世代」だけれど今のジャンプを購入しないワケ

僕は毎週必ず1080円を使います。「週刊少年マガジン」(税込み320円)、「少年サンデー」(税込み340円)、「週刊漫画ゴラク」(税込み420円)。このマンガ雑誌3誌だけは譲れません。

そのほか、好きな作品の単行本が出れば購入するので、多ければ月に5000円近く消費します。

1976年生まれの僕は、「週刊少年ジャンプ」黄金世代です。

北斗の拳」「キン肉マン」「キャプテン翼」「ドラゴンボール」……いまの若い世代も知る名作をリアルタイムで読んできた、恵まれた世代です。

それだけ身近にマンガがあったため、のめり込むのは当然で、学生時代はいまも買う3誌に加え、ジャンプや「週刊少年チャンピオン」と、少年マンガ雑誌はひと通り買ってきました。

ここで、勘のいい人は気づいてしまったかもしれませんね。

「里崎、ジャンプ黄金世代とか言っているのに、いまは読んでないのか?」

さらに鋭敏な察知能力をお持ちの人は、こうかぶせてくるでしょう。

「この本、集英社から出してるんだよな」

そうです。今回、集英社さんのご厚意により著書を出版させてもらったにもかかわらず、僕はいま、ジャンプを購入していません。

里崎智也『シンプル思考』(集英社新書)

理由は「嗜好とは違う」から。僕はスポーツなら、サンデーの「MAJOR」(現在は「MAJOR 2nd」)のような「スポコン青春もの」が好き。もっと言えば、ストーリー性がわかりやすい作品のほうがのめり込みやすいタイプなんです。

ジャンプは「ONE PIECE」や「鬼滅の刃」など世界的大ヒットを記録するような名作ぞろいですが、細かいキャラクター設定や綿密に張り巡らされた伏線など、なかなか凝ったものが多く……個人的には、それこそ80年代のように、ジャンプの理念である「友情・努力・勝利」をストレートに読ませてくれる作品と出あいたいな、と思うわけであります。

つまり、僕が「面白い!」と思ったらお金を出します。「世間で話題だから」という理由で読むことはしません。もしこれから好きな作品と出あうことがあれば、毎週ジャンプも買うようになるでしょう。

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