燃料電池車と電気自動車が棲み分ける時代に

すでに、燃料電池を使用した大型トラックについては、トヨタ自動車と日野自動車が共同で開発を進めていて、2022年には走行実証をおこなうと発表しています。

さらに、本田技研工業といすゞ自動車、ボルボとダイムラートラックなどが、共同研究を進めるなど、各社が活発な動きを見せています。

また、バスについては、2018年にトヨタ自動車が燃料電池バス「SORA」を販売開始。すでに都営や京急、東急などで導入が進んでいます。中国では、燃料電池で走るバスが大量に導入されています。

写真=iStock.com/oasis2me
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西宮伸幸『水素社会入門』(KAWADE夢新書)

今後、脱炭素化が加速するにつれ、ガソリン車は消えていくことになるでしょう。すでに、欧米諸国では、将来的にガソリン車の新車販売を禁止する方針を打ち出す国が増えています。

将来、ガソリン車に代わるのは、水素を燃料とする燃料電池車なのか、それとも電気自動車なのか。

わたしは、どちらかが淘汰されるのではなく、棲み分けが進むのではないかと思っています。わたし自身は長年水素の研究をしてきたので、「これからのモビリティ燃料も水素だ」といいたいところですが、やはり一般の乗用車は電気自動車が主となる可能性があると思います。そして、大型で走行ルートが決まっている場合は水素、というように棲み分けが進んでいくのではないでしょうか。

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