韓国経済の苦難はしばらく続く

ただし、それよりも早い時期にテーパリングが実施される展開は否定できない。それが現実のものとなれば、世界的に金利は上昇し、韓国家計と金融機関の資金繰りは圧迫される恐れがある。また、仮想通貨の取引や、アルケゴス問題に端を発するシャドーバンキングへの規制強化は株価を下落させるだろう。それに加えて、韓国では不動産価格も高騰している。

資産価格がいつまでも上昇し続けることはない。金利上昇、規制強化、あるいは一部投資家の利益確定の売り圧力などに押されて資産価格が下落すれば、韓国の家計がレバレッジを利かせて消費や投資を続けることは困難になるだろう。

そうした状況がいつ発生するかは予見が難しいが、現状の家計債務の状況は持続可能ではない。韓国経済にとって家計債務問題は中長期的な懸念材料といえる。

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