変えることのできないルーツを理由に差別される恐怖

ハルモニたちは学校で読み書きの教育を受けたことがない人が多い。サポートを受けながら「これまで日本で一生懸命生きてきたのに、どうしてこんな酷いことを言われ続けなきゃいけないの」「子どもたちの世代には、こんな思いをしてほしくない」と、想いを綴っていた。一緒に取材に来ていたフォトジャーナリストの安田菜津紀さんも、あるハルモニの隣で作文を書く様子を見守りながら、サポートをしていた。「へいわってどんな漢字?」とハルモニが聞くと安田さんは丁寧に大きな字で「平和」と書いて見せる。安田さんは父が亡くなってから彼が在日コリアンだったことを知り、現在は自身のルーツや、様々なルーツを持つ人々の取材を続ける。

米国でのアジア人を標的にした事件、ヘイトクライム(差別的動機による犯罪)の報道も増え続ける。変えることのできないルーツを理由に差別される恐怖は、私自身も米国カンザス州に留学をしていたときに何度か経験した。だが日本にはヘイトクライムを処罰する法律がない。今日本で起きているヘイトの現状を重く受け止め、早急に対策に踏み切る必要がある。ハルモニが書いた「平和」という言葉の実現に向けて。

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