定額制と報酬制、お小遣いはどちらがいい?

子どものお小遣いは、定額制がいいのか、報酬制がいいのか、迷うことも多いと思います。報酬制とは、「お手伝いをしたらいくら」と、労働の対価の形で渡すパターンです。

私の経験では、サラリーマン家庭は定額制で毎月決まった額のお小遣いを渡しているケースが多く、その中でもお金持ちは、お金を何に使ったか、お小遣い帳をつけさせています。一方で経営者や投資家の場合には、子どものお小遣いを報酬制にしているパターンが多いようです。たとえば、お手伝いをした、勉強や習い事、スポーツで成果を出したときに、何かを買ってあげるのです。

報酬制を採用している親は、「社会の仕組みがそうなっているから」と考えています。社会に出ると、成果を出すことと報酬は結びついています。何もせずにお金をもらえることはありません。それをしっかり教えておきたい気持ちがあるのです。

お小遣いをもらっている小中学生は75.6%

バンダイの「小中学生のお小遣いに関する意識調査」(2019年)によると、お小遣いをもらっている小中学生は75.6%です。4人に3人がお小遣いをもらっていることになります。

お小遣いをもらっている小中学生のうち、定期的にもらっているのは42.7%と半数以下でした。報酬制や必要なときに渡すパターンのほうが多数派になっているようです。

子どもには、「なぜお金がもらえるのか」をしっかり教える必要があります。日ごろの生活の中では、親がATMにキャッシュカードを入れると、自動的にお金が出てくるように見えてしまいます。なぜお金を引き出すことができるのか。それは親が仕事をして、その報酬が銀行に振り込まれているからです。それをしっかり教える必要があります。

また、限られたお金を「どう有効に使うか」も考えさせなければなりません。何も考えずにお小遣いを使ってしまうと、あっと言う間になくなってしまいます。しかし、使い方次第では「こんなことができる」、同じ1万円でも「使い方によって大きく違う」ことを教えなければなりません。