カネの亡者、守銭奴というイメージが貼り付けられた

当初、批判の声が巻き起こったのは、小室の母親がもらった金銭が借りたものか、贈与されたものかという「金銭トラブル」についてであった。

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だが、これは私も何度か言及しているように、元婚約者の一方的ないい分である。小室圭もいっているように、一度は“解決”したかに見えたのに、小室圭が秋篠宮眞子さんと結婚内定会見が行われた後、元婚約者が、小室圭の母親との間に金銭トラブルがあると週刊女性にタレ込んだのである。

私は、皇室と結婚する人間はスキャンダルを嫌がるはずだ、カネを払うに違いないと目論んだための売り込みだと、ここでも何度か書いてきた。

その目論見が外れると、小室家のプライバシーを暴きたて、週刊誌は話の裏も取らないまま、垂れ流し続けたのである。

息子の入学金や授業料、留学費用まで元婚約者にせびったカネの亡者、借りたものを返さない守銭奴というイメージが、小室母子に張り付けられたのである。

そのメディアで作り上げられたイメージがひとり歩きして今日まで来ている。秋篠宮夫妻、上皇夫妻、天皇夫妻も、少なからずその色眼鏡で小室母子を見ているのだ。

小室圭はこの文書で、そうしたイメージは作り上げられたもので、本当の自分と母は、そのような人間ではないことを訴えなければいけなかったのだ。

だが、この文面からは、そうした意図は汲み取れない。ただ自分たちの“正統性”をいい立てているだけである。

母子の人間性が、皇室全体から問われている

私がこれを読み返して一番気になったのは、小室母子が、一時は共に家庭を営もうと考えた相手、それも相当な資金援助を受けた相手にもかかわらず、感謝の気持ちが少しも感じ取れないことであった。

婚約解消後も、近くに住んでいたそうだから、世話になったことを感謝することはもちろん、秋篠宮眞子さんとの婚約内定会見の前に、今回こういうことになりましたといいに行くぐらいはするべきだった。たとえ、金銭トラブルがあってもだ。

また、秋篠宮から「多くの国民に理解され、祝福されるようにしろ」という忠告も聞き流し、何のリアクションも起こさなかった。

厳しいいい方をするが、今問われているのは金銭問題ではない。この母子の人間性が、秋篠宮夫妻、上皇上皇后、天皇皇后から問われているのである。