スマホを使いすぎると孤独感が強まり、集中力も下がる

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は、『スマホ脳』でした。

アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮社)

スマホは、あっという間に私たちの生活必需品としての地位を確立しました。朝はアラームで起床し、天気予報を調べ、音楽を聴きながら身支度をし、乗換案内と地図を見ながら客先へ。電車の中では今日のスケジュールとニュースをチェックして、週末に出かけるレストランを選んで予約を済ませる――ほんの10年ほど前まではバラバラのツールで行っていたこれらの行動は、スマホ一台で完結できるようになりました。

スマホによって私たちの生活が便利になったのは疑いようのない事実です。その一方で、「このままではいけない」「スマホへの依存度を下げなければ」という危機感を抱いている方も多いでしょう。実際、iPhoneやiPadを世に出したスティーブ・ジョブズは、自分の子のスマホの利用時間を制限していたそうです。

本書では、スマホの利用時間に制限を課すべき理由として、SNSをすると孤独になることや、スマホが私たちの集中力を低下させることなどが挙げられています。いずれも、自分の行動を振り返ると、納得できるものではないでしょうか。

私たちは、スマホとどう付き合っていくべきか。本書を読んで、ぜひ考えてみていただければと思います。

「お金にまつわる5つの力」を鍛える

続いて、第9位『本当の自由を手に入れる お金の大学』にもご注目ください。

両@リベ大学長『本当の自由を手に入れる お金の大学』(朝日新聞出版)

本書は、YouTubeチャンネル登録者数70万人、動画再生回数1億回超えと、SNSを中心に熱狂的な支持を得ている著者、両@リベ大学長氏が、労働に縛られる人たちに「自分の人生=自由な時間」を取り戻してほしいという想いから執筆した一冊です。「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」ではビジネス実務部門賞を受賞しました。

著者は、自由な時間を手に入れるには「経済的自由」を達成する必要があるといいます。そしてそのために、「お金にまつわる5つの力」をバランス良く育てることを提唱しています。

「お金にまつわる5つの力」とは、お金を「貯める力」、「稼ぐ力」、「増やす力」、「守る力」、そして「使う力」のこと。本書では、それぞれの力の鍛え方が、圧倒的なわかりやすさで解説されます。

「お金の話は苦手」「難しそうだから」と、普段お金にまつわる情報を敬遠している人にほど、おすすめの一冊です。今後の人生を大きく変えてくれるような出会いになるかもしれません。