SNSに「死にたい」と書き込んだ若者が狙われた事件

2017年10月に神奈川県座間市で男女9人が殺害された事件は、SNSに「死にたい」などと自殺願望を書き込んだ若者が狙われました。犯人は「金と欲のためにやった。心が弱っている子を狙ったほうがラクだと思った」と供述。「ツイッターはかかりがいい」とも述べています。

佐々木成三『元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される』(青春出版社)

昔から自殺願望がある若者はいました。

誰でも一度くらいは、自分を見てほしい、注目されたい等の理由で「自殺したい」と思うことはあるでしょう。でも、本心では自殺したいとは思っていないですし、自殺したいと言えば、周りが心配してくれるということを実感したいからだったりしますよね。

昔はそれが事件に発展しなかったのは、今のようにアウトプットする場がなかったから。でも今は、不特定多数の人に「自殺したい」とアウトプットできるのです。そこにガーッと群がってくる大人たちがいるということです。

どこかで「注目されたい」という欲求がある自殺願望者が、それに巻き込まれてしまうというわけです。

関連記事
「置いてあるだけで学習能力が低下」精神科医が語るスマホの"本当の怖さ"
「ただただ悲しく、悔しい」…複数の自分の患者を鬱で亡くした精神科医の心痛
肌露出多めのユニフォームは是か非か「女性陸上アスリート」赤外線盗撮の卑劣手口
「洗脳するまで目的は伝えない」起業を夢みてセミナーに通った20代女性の悲惨な末路
「仕事やお金を失ってもやめられない」性欲の強さと関係なく発症する"セックス依存症"の怖さ