「時限フード」「時限コンテンツ」は今後も使われ続ける

この切り口は、食べ物だけに当てはまる話ではありません。2019年12月からツイッター上に投稿されて話題になった「100日後に死ぬワニ」も「時限」という新しい切り口で大ヒットした、いわば「時限コンテンツ」です。100日後に死ぬ、ということをタイトルで言うことで、その結末(死に方)を知りたいという気持ちが喚起され、結末をツイッターで予想し合って遊ぶことが流行りました。

「100日後に死ぬワニ」にインスパイアーされ、似たコンテンツもたくさん作られました。

写真=iStock.com/BrianAJackson
※写真はイメージです

この「時限」という切り口は、食べ物とコンテンツ以外にも応用できるでしょう。もちろん、食べ物に関しても、もっと色々なものに応用できるはずです。

例えば、「3日化粧水」と言われたら、3日の間に使えば、肌がとても綺麗になりそうなイメージが湧きます。このように、今後、もっと様々なジャンルでこの切り口は使われていくようになると思います。

ネーミングに異変あり

私は長らく広告業界にいるので、新商品のネーミングが生まれるシーンを数多く目撃してきました。いくら機能が良くても、ネーミングがイマイチだったことが理由の一つで、その商品が売れなかったケースはいくらでもあり、商品にとってネーミングは大変重要な要素です。

もちろん、多くの人にとって、レストランの一番の評価ポイントは料理で、次いで接客や店の雰囲気などでしょうが、店名や料理名などのネーミングも重要だと私は思います。

会食などで人を誘う場合、店名から想起されるイメージで相手がワクワクするケースもあるし、人にお店を紹介する時も、発音が難しいフランス語の長い店名だったりすると、ちょっとだけ紹介しにくくなります。

このように、全ての売り物にとってネーミングは大変重要な要素の一つです。ここで、過去の日本の商品で、良いネーミングと言われているものをいくつか挙げてみましょう。