やがて人が離れていく人の習慣

人は「褒められる」「認められる」という「正の注目」を得られない状態が長く続くと、「負の注目」を集めようとします。

以前、私が相談に乗ったクライアントは、「いつも不機嫌でイライラしていてデスクの上に物を置くときもドスン、バタンと必要以上に音を立てる部下」に頭を悩ませていました。まさに負の注目を得るための態度です。

怒りを全面に出すわけではなく、しかし、その怒りの感情によって周囲の同情やなぐさめを買う人は周囲から煙たがられ、腫れ物に触るようなあつかいを受けるだけ。子どもっぽい幼稚な怒り方ですが、意外と無意識でやっている人は多いものです。

感情のゴミは、自分だけの「ノート」に捨てる

パッシブ・アグレッシブは多くの人がついやってしまう行動です。もし、わずかでも自分にも思い当たる節がある……と感じるなら、「怒りの感情ノート」をつけてみてください。「今日の私、あのときの態度は少しおかしかったかも?」と感じたら、怒りの感情と取った行動の振り返りをしてみましょう。

「怒りの感情のノート」には、怒りを感じた「日付」と「怒りの詳細」と「その怒りの感情を引き起こした原因(きっかけ)」、「原因をどうとらえたことで怒り、その結果、どんな行動を取ったのか」を書き出します。

「怒りの感情ノート」で怒りの感情を抱いた1日を振り返ると、「負の注目」を集めようとする行為のデメリットに気づくことができます。そうして、自分の感情を態度でわからせようとするのではなく、うまく言葉にして、冷静に相手に伝える方法を探してください。表出した怒りを鎮めるのも“自分”です。