「今はコロナとしっかり向き合え!」
こうしたなか、3月20日に宮城県石巻市で行われた聖火の日本到着を祝う式典では、火を分ける際に強風のため聖火が2度消え、予備の火を使って展示用の聖火皿に点火するというハプニングがあった。幸先の悪い出来事を見て、中国版ツイッター「ウェイボー」では、東京五輪に対する否定的なコメントが続いていた。
「これは不吉」
「予定通りの開催は、“天意(自然の道理)”に反しているという意味かもしれない。延期したほうがいいんじゃないかな」
「今はオリンピックはやめにして、コロナウイルスとしっかり向き合えという意味だろうなあ。安倍晋三が理解しているかどうか知らないが」
「欧米と中東の戦場で勝利宣言が行われ、それから1カ月が経てば開催してもいいと思う。中国はすでに勝利目前で、韓国やシンガポールも制御できている。日本は数字をごまかしているようだが、まずまずの状況。欧米の感染者が増えているのが怖い」
十分な準備や練習ができないなか、アメリカの水泳連盟からも20日、米国五輪委に対し「東京五輪は1年延期すべき」との要求が出されていた。新型コロナの感染者数や死者数はイタリアやスペインの状況は極めて深刻で、米国は海外渡航の中止勧告を出したばかり。
中国の報道通り、東京五輪は延期されることとなった。前述のウェイボーでは「加油(頑張れ)」などと日本を励ます投稿が目立つ。「歴史の証人になってしまった」などと驚く人や、2020年末に活動停止予定で、東京五輪のNHKのスペシャルナビゲーターを務めるアイドルグループ「嵐」について「どうなるの?嵐の活動休止も遅らせてほしい」といった意見もあった。