人々は怒りの種火を常に残しており、次の燃料投下を待っている

2020年1月31日、ストックホルムにて(写真=TT News Agency/アフロ)

とはいえ、これまでさまざまな形で問題提起されながらも、大きなムーブメントにはならなかったこの課題への関心を飛躍的に高め、世論を大きく動かした意味では、グレタさんのエバンジェリスト、アイコンとしてのパワーは驚異的だ。

不倫、あおり運転、マナー違反……。人々は怒りの種火を常に宿しており、次の燃料投下を待っている。お行儀よく、誰からも嫌われないような発言は無視されるだけだ。強烈なエネルギーを持って、怒りをたきつける火の玉のような存在だけが耳目を集め、世の中を動かしていく。

グレタさんがそんな時代の寵児であることは間違いないのである。

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