全国レベルとなれば大学の後押しも進む。04年度からは「チアリーディング入試」を開始。看護学部を除く各学部の若干名について試験を行い、合格者は1年間の学費が全額ないし半額免除となる。

もっとも練習自体は相当厳しい。3年生でキャプテンの西脇奈緒美さんによると「オフは週に1回です」とのこと。筆者は当初、練習が週に1回と思い込んだので再度聞くと、「お休みが週に1回。あとは土日も練習。大会前は朝から夕方まで練習します」と説明してくれた。


息のあった連携を見せた。

チアリーディングはチームの競技である。タイミングを合わせるため、盛んにかけ声を出す。ピッタリと息のあった演技には猛練習が不可欠だ。

この競技への真摯な取り組みは就職でも評価されているようだ。三浦名誉教授は次のように説明する。

「ある銀行に就職した卒業生は挨拶の声が大きいことで評判です。お客から『あの子から元気が貰える』といわれ、その支店が活性化したそうです」

2010年3月卒業者はすでに全員内定済み。卒業後も手厚い。三浦名誉教授は転職の相談を受け、ある信用金庫に照会したところ、「梅花のチアならば」と面接の機会をつくってくれたという。また営業で社内トップの成績を収めた卒業生に仕事のコツを聞いたところ、「仕事は練習より苦しくない」と話したという。

社会人になったあともチアを続けようと考える学生も多い。在学中にチア指導者の資格を取得すればその道も拓ける。小池さんも、そうした進路を思い描く。

「コーチの資格を取り、卒業後は関東でチアリーディングの指導者になりたい」

※すべて雑誌掲載当時

(永井 浩、浮田輝雄=撮影)