中堅世代の会社での戦い方とは
一方、40代前後のいわゆる中堅世代は、若者とは少し違った悩みを抱えています。それは、会社という意外と狭いコミュニティの中では新しいもの(人)がよく見える傾向にあり、その中で自分はどう振る舞えばいいのか、ということです。
例えば、新卒で若い子が入社してきたり、中途採用で即戦力のある新人が入ってきたりすると、今までなれ親しんだ空気が変わることがよくあります。長年勤めている中堅社員はよくも悪くも“なれ”があるため、意欲のある“新しい風”には経験値をもってしてもかなわないことがたびたび出てくるものです。
そんな中で、若者や新人、そして上司に挟まれた中堅世代が自分のポジションを確立させるためには、どうしたらいいのでしょうか。
そのためには、今の状況に甘んじることなく、「今までの自分を超える」努力をするしかありません。まず、惰性で会社に通勤しているという感覚は捨てること。「初心は忘れない」、つまり新人のころの意欲を思い出し、できるだけ維持すべきです。そういう人は、自然と若い人から親近感を持たれ、また上司からもかわいがられます。
かくいう僕も、今年で41歳。「不惑の40」と言いますが、まだまだ迷うことだらけです。
でも、迷うことで出せる答えもあるということが分かったのは、40歳になってからです。どんなに経験を積んでも、若者と同じように迷いもがき続けることが、結局は近道なのだと気付きました。経験と意欲、そしてもがくための体力を持てるのは、40代だけの特権なのかもしれません。
お笑いタレント
1977年、東京都生まれ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。相方の矢部太郎とともにお笑いコンビ「カラテカ」を結成。バラエティ番組出演やお笑いライブ活動を続ける一方、ビジネス界、スポーツ界などに幅広い人脈をもつことでも知られる。近年では公演活動で全国を飛びまわり、人脈構築術やコミュニケーション術を多数のビジネスマンに伝授。主な著書は『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』『使える!人脈力』『夢をかなえる営業力』など多数。近著に『入江式 のしあがる力(ちから。)』(ゴマブックス)がある。