窮地を乗り切る「断言と感謝」の使い方
この裁判では被告人の妻が情状証人として出廷した。証人になる時点で、離婚を考えていないとわかる。
「夫は魔が差したのだと思っています。私も子供中心の生活に追われ、至らぬところがありました。今後は夫とも話し合い、家族全員で生活を立て直したい。会っていただけるなら私も被害者の方のところへうかがって、改めておわびするようにいたします」
判決は懲役1年、執行猶予3年だった。
不倫相手とは縁が切れたものの、仕事も家庭も失わずに収まったのだから上々の結果だろう。職場への復帰も、普通なら居心地の悪い思いをするだろうが、この被告人なら役職を解かれるなどのペナルティーがあったとしても、持ち前の“断言と感謝”で飄々と乗り越えていくような気がする。