必要なお金なら1億でも使えばいい

オープン化でめざす2つ目は、ヤフー以外のパートナーサイトに対して広告配信することで双方のビジネスに繋げることです。連携するパートナーに儲けてもらい、ヤフーも利益配分を受ける。ビジネスとして長続きさせるためには互いに得るものがあることが必要です。

考え方といえば、一緒に仕事をする機会に恵まれた孫正義さんから学んだことは少なくありません。2006年にはソフトバンクとともに携帯電話事業(ソフトバンクモバイル)に共同出資したように、「え、電話会社買うの?」というような驚かされる大胆な話が多いのですが、孫さんは実行に際しては数字を非常に細かく評価しています。大胆な発想と緻密な実行力。両方をあれほど身に付けている人は、あまりいませんから。

数字の細かさといえば、ヤフーは創業時からコストに関してはケチケチでやってきました。稟議書は今でも1万円からです。会社の規模も大きくなったのだから10万円にしたらという話もときどき出ますが。僕は必要なお金なら1万円だろうが1億円だろうが要求して使えばいいと言っています。ポイントは、稟議という手続きが入ることで、本気度の少ないものは「面倒だな」となる点。どうしてもやりたい仕事なら面倒な手続きも苦にしないはずです。だから創業時のまま。

変えるときは変えますが、変えないことにも意味があるのです。

※すべて雑誌掲載当時

(小山唯史=構成 芳地博之=撮影)
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