こうした運動や生活活動による効果を倍増させるには睡眠も大切だ。成長ホルモンが分泌される23時前に寝ると、より運動の効果が得やすいという。
「歩く」「立つ」「寝る」にほとんどコストはかからないが、若干の投資をする余裕がある者に対して、湯浅さんは、今話題の“立って仕事ができる”スタンディングデスクを勧める。
スタンディングデスクは、軽くカーブしてるのが正しい状態である首が、ゆがんだ姿勢によってまっすぐになってしまう現代病の「ストレートネック」を解消。すでに欧米では、座り仕事は体にダメージを与えるとして、立ったまま仕事をするスタイルが広がりだしているという。スタンディングデスクは日本の家具量販店やネットでも扱っており、日曜大工に自信があれば、木材を買って数千円で作ることも可能だ。
「健康に対して過剰にお金をかける必要はありませんが、どれだけのお金をかければいいかは意識してもいい。たとえば将来かかる医療費を3万円と考えれば、歩くために1万円のスニーカーを購入しても元が取れる。そうやって計算して、お金をかけるときはなるべく少なく、という考え方でいいのでは。健康を害して苦痛を感じるということは、お金では解決できない、“大きな出費”ですからね」
今後どんなにデフレになったところで、「健康はお金で買える」時代はしばらくはこないようだ。