警察官のトップは日大の155人で、2位の国士舘大の105人を引き離す。学生数8万人を誇る日本一のマンモス大学が最も多く警察官を輩出している。
「特に理由はなく、母集団が大きいことが第1の理由でしょう。1学年あたりの学生数は1万7000~1万8000人。日本大学の卒業生はここ1~2年のうちに100万人を突破します」
と就職課は説明する。ランキングに名を連ねた大学の大半は、学生数2万人以上のマンモス校である。そういう意味で、2位の国士舘大105人は光る。
「1学年の学生数は日大の5分の1程度。日大の就職課とは交流があり、いつも合格者数をとるか、合格比率をとるかで競争し合います」(就職課)
ランキングには名前がないが、警察官の就職実績を前面に打ち出す大学がある。日本文化大学(東京・八王子)で、昨年度は1学年約200人中約4分の1の51人が合格。就職課は「比率でいうなら間違いなくウチが日本一」と胸を張る。
消防官になると1位と2位が逆転する。トップは国士舘大の73人。その原動力となっているのは、体育学部内に数年前に創設されたスポーツ医科学科である。
「高齢者スポーツの指導者の養成を目的として、単位を修了すると救急救命士の資格が取れる。消防官合格者の4割前後は同科の学生です」(就職課)
6位の川崎医療福祉大学(岡山)も健康体育学科の中に救急救命士の育成プログラムを持つ。
「警察官試験も併願する学生が多く、両方合格した場合は多くが消防官を選択します。警察官よりまだリスクが少ないことに加え、異動・転勤の心配のない消防官が好まれています」(就職課)