家賃収入は次の不動産のタネ銭に

そして、新築よりも中古のほうがいいのは、「新築の場合、借りる人がいるかどうかの実績がないので、どうなるかわからない。中古の場合、実績があるので空室になりがちかどうかの判断ができる。さらに新築物件は新築費のような付加価値が上乗せされているので割高なケースが多い」からだという。

次に重要なのが、不動産会社選び。石川さんの経験では、「『私を信じてください』というような調子のいい不動産業者は、100%NG。地元に密着して、地元のことをよく知っている不動産業者が好ましい」そうだ。

また、実際の物件管理は管理会社に任せることになる。管理会社は当初は、その物件を販売または仲介した不動産会社や、その会社が紹介した会社になるだろうが、様子をみて変更も考える。「入居者がすぐ入るかどうかは、管理会社の対応力で、まったく違ってくる」という。

ローンを組む場合の銀行選びは、原則として「飛び込みでは信用度はゼロなので、不動産会社の信用力を生かし、不動産会社が紹介する銀行と交渉するのが手っ取り早い。サラリーマンの不動産投資に協力的かどうかは、銀行によって千差万別。時期によっても銀行の方針が変わってくる。また同じ銀行でも、銀行マンによって対応が異なるケースがある。いずれにしても、サラリーマンとしてきちんと稼いでいることを示せば、信用度がぐんと上がってくる」。

賃借人が家賃を滞納したり、支払えなくなったりするケースもありうる。そのときのために、家賃保証会社を利用すること。家賃保証会社とは、賃借人の連帯保証人を代行する会社で、賃借人が家賃滞納などをした場合、賃借人に代わって家賃保証会社が家賃を大家に支払う仕組みになっている。この保証会社は、一般的には管理会社が紹介してくれる。

火災保険には絶対加入しておくこと。火災保険は火災だけでなく、水漏れ等があった場合の補償もある。「今まで何度も助けられた」そうだ。

最後に挙げるポイントは、サラリーマンが不動産投資を行う場合はあくまでも副業として行い、「不動産収入は使わず、さらに不動産投資をするタネ銭」にすること。物件数が増えれば増えるほど、収入は安定してくる。3つ以上の物件があれば、どれかが空室になっても、他の物件が稼いでくれるのだ。

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