2012年10月のある土曜日、普段なら人気のない兜町が、多くの個人投資家で賑わった。東京証券取引所が、不動産証券化協会とともに「秋のJ-REIT(ジェイリート)フェア」を開催したからだ。

J-REIT(日本版不動産投資信託)は、2001年に登場した比較的新しい投資商品とその法人のことだ。「投資信託」という名称でいささか混乱しそうだが、要はオフィスビルや商業施設、レジデンスなどの不動産物件に投資する投資会社だ。その株式が東京証券取引所に上場されており、通常の株式と同様に売買できる。12年11月現在の上場銘柄数は、35を数える。