今、注目されているリノベーション物件
近年、都心部の20~30代単身者の中でリノベーション物件に住む人たちが増えているという。この世代は住環境に対してのこだわりが強く、既存のマーケットにはない、個性的な物件を求めているからだ。そこで今、注目されているのが、都心部のリノベーション1Rマンションへの不動産投資である。
ここで不動産における「リノベーション」とは何を意味しているのか? よく聞く「リフォーム」との違いも含めて、その定義を整理してみたい。
「リノベーション」とは……既存の建物に大規模な工事を行い、建物の用途や機能を変更させ、性能の向上や新たな付加価値をつけること。
「リフォーム」とは……建物の老朽化した部分を、新築時の状態に復元させることを主な目的とした小規模な修繕。
実施する会社によって考え方の違いはあるものの、簡単に言うと、リフォームは元の状態に戻すということに対し、リノベーションは住む人のライフスタイルに合わせて物件の構造そのものを変えるということになる。
不動産投資は現役世代に向いている?
不動産投資と聞くと、既に現役を引退している大金持ちや先祖代々受け継いだ土地を所有している人たちなど、一部のリッチ層に限られたものと思われがちだが、やり方によっては現役で働いている世代に適した投資方法といえる。
そのやり方とは、比較的にリノベーションがしやすい中古マンションで、かつ3LDKなどの家族向けマンションと比較して相対的にニーズの高い単身者向けの1Rマンションを購入し、その物件をリノベーションという付加価値をつけて賃し出す方法だ。
そもそも不動産投資は、株式投資などの売買が容易で価格変動の早いものに比べ、物件価格が緩やかに変動し、過去データから今後の値動きの予測が立てやすいので、シビアに価格変動をチェックする必要性がない。特に中古物件は新築物件に比べて物件そのものに価格的メリットがあるので、手元にまとまったお金が無くても少額でのローンが組め、金銭的負担を軽減できる。そこにリノベーションで新しい価値観をつければ、賃料を相場の値段よりいい条件で設定でき、月々のローン返済額よりも高い金額で賃貸することが可能になるので、オーナーのキャッシュフローが生みだせるというわけだ。