煩わしい手続きは競売代行入札業者に

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競売物件入札のプロセス

それでは、入札するにはどのような手続きが必要なのか。競売物件の入札期間は1週間。入札前の閲覧期間は3週間なので、閲覧して入札が終わるまで、公開期間は4週間しかない。開札は入札締め切りから1週間後に行われる。入札の申し込みは、買い受け申し出のための保証金(売却基準価格の20%)を裁判所指定の預金口座に入金したうえで、入札書と入札添付書類を執行官室に持参するか、郵便等で送付する。サイトの「981.jp」では対象不動産を取り扱う競売代行入札業者を紹介しているので、こうした業者を利用するのもいいだろう。

不動産を安く手に入れるもう一つの方法の任意売却は、不動産所有者(債務者)が借入金の返済ができなくなり、抵当権を設定した債権者である金融機関によって競売にかけられる場合によく行われる。具体的には、不動産業者や弁護士といった仲介者を立て、競売前に買い主との話し合いにより売却してもらうものだ。なるべく負債を多く返済したい所有者と多く回収したい債権者は、市場価格に近い高値で売りたいわけで、売る側にとっては、一般的にこのやり方のほうが競売よりも高い値段で売れるメリットがある。任売の場合は、物件内部の様子を見せてもらったり、細かい点の確認なども容易だ。ただ、任売物件の情報を得るのは素人には難しいので、任売物件をメーンに扱う町の不動産屋を利用するのが手っ取り早い。

新築住宅を建てることを考えれば、頭金に多少のプラスαで不動産競売物件を取得できるのだから、利用しない手はない。

住宅問題評論家 藤山勇司
大学卒業後、大倉商事に入社。在職中から兼業大家で実績を挙げる。1998年に同社の自己破産を機に専業大家に。不動産関係の著書が多数ある。
(構成=吉田茂人)
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