自らを3日坊主と語る岩城だが、“遊びの基地”ともいえる自宅のガレージには、車とバイクが何台も並び、棚にはスカイダイビング、スキューバダイビング、スノーボード、ゴルフの道具が収められている。そのほかに、アクロバット飛行、乗馬、クレー射撃を楽しむというのだから、その遊びを数えたらきりがない。そして、そのほとんどがプロ級というのだから、3日坊主どころか、その道を探求する「遊びの達人」なのである。

 「次々にやりたいことができるから、足を突っ込むと本気になっちゃう(笑)。無理に探したモノは1つもない。そのときそのときで、今これが自分に合ってるし、やりたいことだからと実行してきた結果だよ。年齢的、経済的、精神的な条件が全部揃わないと遊びは成立しないんです。なんでもかんでもというのは、それは無理。よく、『やりたいことがあるけど、遊びは金がかかるし時間もない』と言う人がいるよね。そういう人に俺は言いたいよ。『少し心の豊かさと、魂の自由を求めたらどうですか』と。1カ月の飲み代と、その時間をあてれば相当のことができますよ。例えば、ローンでハーレーダビッドソンを買ってツーリングができる。遊びというのは、要は金の額や、規模の大きさを楽しむものじゃない。自分が好きなことに賭ける情熱や思いの大きさを楽しむものだと俺は思うんだ」

「クレー射撃のオリンピックの記事なんか、他のスポーツに比べると扱いが小さいだろ。こんなメンタル面でおもろいスポーツなのに、そこがくやしいよね」

岩城は今、この7月26~29日に、鈴鹿サーキットで開催される日本最大のオートバイの耐久レース「“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第30回記念大会」の名誉顧問として、打ち合わせやイベントに飛び回っている。

 「オートバイは俺の遊びの原点。そこからすべてが始まったから、喜んで引き受けさせていただきました。でも、言っときますが交通費だけでギャラはゼロですからね(笑)。それでいいんだよ。芸能人としても、遊びの世界でも、そこそこ知られた俺みたいなヤツが参加することで、遊びや趣味の裾野が広がって、活字にするとキザだけど、“人生を楽しむ人”が、少しでも増えてくれたらうれしいよね」(文中敬称略・2007年)

(山川雅生=撮影 撮影協力:本田技研工業(株)/(有)サインハウス/(株)アクティブ/カオスデザインファクトリー/TOMO-FRP/(株)モビリティランド/(株)ボスコ・モト/(株)アライヘルメット/(有)フルール/ケントス ゴルフ クラブ/(株)アスプルンド/(有)大槻銃砲火薬店/(株)神奈川大井射撃場)