「大将」と「参謀」の不在
しばしば指摘されるのは、石丸氏自身が参院選に立候補しなかった点である。石丸氏の知名度は高く、街頭演説には人が集まる。ジャーナリストの櫛田泉氏は、「現代ビジネス」への寄稿〈だから参政党に蹴散らされた…全員落選の《再生の道》関係者が語った「石丸伸二への恨み節」〉のなかで、関係者の証言として、石丸氏が立候補していれば、都議選でも多数を当選させられたと可能性を指摘している。
一方で「再生の道」という政治団体は、政党要件を満たしておらず、メディアで取り上げられにくい。候補者ひとりひとりは、真面目で意欲にも経歴にも富む人たちだが、それだけでは注目されにくい。参院選で「チームみらい」を率いたAIエンジニアの安野貴博氏が、政治団体の顔として露出していたのに比べると、「再生の道」の大将=石丸氏の不在は、票を集めるためには痛手だった。
大将だけではなく、“参謀”もいなかったのかもしれない。正確に言えば、「再生の道」には多くのスタッフがおり、石丸氏を支えているに違いない。けれども、昨年の都知事選で事務局長を担った藤川晋之助氏の姿はない。「選挙の神様」の異名をとり、テレビや雑誌、ネットメディアで、石丸伸二躍進の裏側を語ってきた藤川氏は、石丸氏とは袂を分っただけではなく、今年3月に、この世を去っている。
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