「長生き」になったことの代償

おそらくそれは、かつて若い頃からの喫煙者は認知症になる以前に心臓の病気やがんで亡くなっていたからだと考えられます。現在ではそうした病気の予防や治療が進歩し、認知症になるほどに長生きができるようになったことの裏返しなのでしょう。

このため、この研究で初めて若い頃の喫煙も認知症リスクにつながるとわかったのです。逆に言えば、がんや心臓の病気はしっかり予防したり治療したりできるようになったのに、認知症はそうはなっていないとも言えます。

こうした関連は繰り返し示されており、イギリスの約50万人を対象とした研究でも、50歳未満の喫煙者は、非喫煙者と比べると認知症リスクが1.7倍になることが報告されています(3)。