造船・重機械の名門、川崎重工業を、社長を含む経営中枢の解任劇という激震が襲った。三井造船との経営統合をめぐって反対派の10取締役が造反を決起し、6月13日の臨時取締役会で、長谷川聰社長(当時)ら統合推進派の3取締役を解任に追い込んだのだ。

同日付で社長に就任した村山滋常務(同)はこの日の記者会見で「経営統合ありきの姿勢であることに強い不信感を覚えた」と、統合推進派の独走への危機感から強硬手段を取ったことを強調した。

解任劇は一方で、4月下旬に報道され、両社が否定した統合交渉の事実を一転して認める情報開示の不備も露呈した。解任劇により三井造船との交渉は打ち切られる。しかし、苦境に陥った造船事業を取り巻く環境に変わりはなく、新経営陣は新たな打開策を迫られることになる。

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