だが40年以上の時を経た2023年、現在では退役しているこの大佐は、AARO調査に対して思わぬ告白をした。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が入手した国防総省の調査文書によれば、彼はペンタゴンの調査官に「写真は改ざんされたもので、作戦全体が欺瞞工作だった」と認めた。

米ソ冷戦の真っ只中、当時のエリア51では、F-117ステルス戦闘機が開発されていた。レーダー波に発見されにくいよう平たい三角形をしており、当時とすればまるで別世界から来たかのような外観だ。軍幹部は、この最高機密の機体の試験飛行を地元住民が目撃すれば、ソ連との軍拡競争における切り札が暴露されかねないと危惧していた。そこで、「アンドロメダから来たと信じさせた方がまだましだった」との発想から、UFOの噂を意図的に流布したという。

F-117 ナイトホーク
F-117 ナイトホーク(写真=Staff Sgt. Aaron Allmon II/PD US Air Force/Wikimedia Commons

UFO神話は格好の隠れ蓑に

開発中の戦闘機や兵器を隠蔽したい空軍にとって、UFO神話は格好の隠れ蓑だった。軍事技術専門家のアレックス・ホリングス氏は、米公共TV放送のPBSの番組でこう分析している。「政府は国民が(情報の)空白を自分たちの(想像で)好きなように埋めることを期待できますし、実際そうしています。人々がエリア51で活動するエイリアンについて話している限り、そこで実験されている真の軍事技術については何も明かさなくてよいのです。一種の煙幕を作り出しています」