大学基金が約7.7兆円、すぐには困らない?

――ハーバード大学には世界一の大学基金があるとのことですが、このまま政府の助成金が打ち切られても問題ないのでしょうか。

【佐藤】助成金が打ち切られても、しばらくは問題なく大学を運営できると思います。ハーバード大学の収入は年間65億ドル。うち11%(約7億ドル)が国からの助成金です。ハーバード大学は収入における国の助成金の割合が比較的低く、大学基金の運営収入や寄付などの収入も潤沢なので、仮に11%が複数年分、なくなっても、他からの収入で補えると思います。そこは十分、計算して、戦っていると思います。

一方、コロンビア大学は2025年3月、トランプ政権の要求に応じ、助成金の凍結を早々と回避することを選択しました。その理由は、コロンビア大学はハーバード大学よりも収入における助成金の割合が大きいことです。トランプ政権の4年間、ずっと助成金を減額されてしまえば、大学の運営そのものが危機に陥るおそれがありました。そのため、運営上の視点から、妥協することを決断したのだと思います。