世代別「老後破滅」ウイルス&処方箋

●「逃げ切り」症候群
(PIXTA=写真)

【症状】自分たちはぎりぎり年金“逃げ切り”世代。これまで忙しく働いてきたし、年金が十分もらえるので、これからはのんびり趣味を楽しむつもりだ。定年と同時に金銭感覚に突然変異が起きてしまう。

【処方箋】仕事をやめると時間を持て余し、お稽古ごとや趣味、仲間との会合などにお金をかけてしまいがち。働くことで減額になる年金分はさほど大きくはない。「逃げ切り」ウイルスを退治するには再就職がもっとも効果的。

●「ローン呪縛脱出」過信症

【症状】長かった住宅ローンの支払いもやっと終わり。これからは住居費もゼロになり、手のかかる子どももいない。重かったローンから解放されてのんびりしているうちに「楽観思考」ウイルスが体内を侵食し、気づいたときには貯蓄がない! と大慌てする事態に。

【処方箋】いくら家のローンが完済していても、築年数が経った家だとこの後修繕が必要になることもある。体が不自由になったときのため、リフォームしたくなるかもしれない。思いがけない病気にかかる可能性もあり、そのためにも貯蓄は十分持っておこう。

家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー
横山光昭

1971年生まれ。FPとして司法書士事務所に勤務した後、2001年に独立。5300人以上の家計を再生した実績を持つ。
(構成=八村晃代 撮影=アーウィン 写真=PIXTA)
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