備蓄米を放出しても思ったほど価格は下がらなかった

つまり、コメは余っている、というのがこれまでの常識だったわけだ。それなのになぜ、ここへきて米価が上がり続け、なかなか値下がりしないのか。

農水省は、コメを買い集めて価格を引き上げている民間業者がいる、と疑ってきた。当初から、流通に問題がある、と言い続けてきたのは、値上がりを見越した業者が消費者にコメを流さないことに問題があるとしてきたのだ。つまり、コメの生産量は足りている、という考えがベースだった。備蓄米の放出を始めれば、こうした業者が抱えたコメを一気に放出するので、価格は下がると見ていたのだ。ところが、思ったように価格は下がらない。そろそろ新米の収穫シーズンが始まるが、それでも米価は目立って下がらない。

どうやら、コメの生産量が根本的に足らないのではないか、という見方が広がっている。昨今の気候変動、特に猛暑が続く日が増えたことで、コメの高温障害が増えているとされる。コメは収穫されるのだが、品質が大きく低下、食味も落ちるため、高値で売れる商品にならない割合が増えている、というのだ。