視聴率と視聴者ウケを狙った代償

今回の米騒動におけるテレビは、「小泉劇場」という“派手で視聴率が稼げる”演出に乗じ、政策の本質を問うことなく「御用聞き」のようにニュースを垂れ流しているに過ぎない。

テレビ各局は小泉進次郎農水相の発言やパフォーマンスを繰り返し報じ、「5キロ2000円のコメ」などのキャッチーなフレーズを強調する一方で、減反政策の失敗や備蓄米の買い戻し条件といった根本的な課題にはほとんど触れていない。

一部の評論では、「小泉劇場」が庶民の困窮を政治利用する典型的なポピュリズムの構図であると指摘されているが、これはまさに的を射た見解である。テレビは「小泉=庶民の味方」という単純な構図を繰り返し強調し、「今すぐ安い米を」という短絡的な便宜を前面に押し出すことで、農政の構造的欠陥には踏み込まない。