減反政策の“ゾンビ的存続”がもたらしたもの
表面上は2018年に廃止されたとされる減反政策だが、転作支援金という名目の補助金は今も温存され、水田のかなりの割合が実質的に減反されているとも指摘されている。この制度廃止と継続のあいだに漂う曖昧さは、まさに戦略不在の象徴だ。
政策目標が明確でないため、農家にとっては「いつ何が変わるかわからない」という不確実性が残る。農業は本来、数年単位で投資と回収を見据える長期産業であるにもかかわらず、目先の制度変更に振り回され続ける“短期農業”に矮小化されている。
「守る政策」から「創る政策」へ移行できない制度文化
もう一つの深層的な問題は、日本型制度が基本的に「守る」ことを前提に設計されてきたという点である。価格を守る、農地を守る、流通慣行を守る──そのすべてが“現状維持のための制度”であり、“未来を創るための制度”や“攻めるための制度”ではない。
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