性加害で訴えられた北川元検事正、直筆の手紙の字は「幼い」

犯罪を捜査するための機関が、犯罪よりも身内への影響を第一に考えているのだ。これは自己否定ではないのか。どれだけ優秀で実績があっても、こんな倫理観に欠けた人物が検察のトップになるとは、どういうことだろう。この倫理観のなさは北川被告特有のものではなく、検察組織の内部に漂う空気を反映していないと言えるのだろうか。

北川被告は最高検刑事部長や大阪高検次席検事などを歴任し、検察組織内の出世街道を歩んできた。しかし、事件を起こした後、2019年11月に退官し、以後は弁護士に。複数の企業の社外取締役にも就いていた(逮捕後、再任が撤回された)。こうしたきらびやかなキャリアの一方で、公開された手紙の筆跡は子供が書いたように幼く、奇妙なアンバランスさを感じさせる。