“日本酒=罰ゲーム”という印象だった

日本国内における日本酒の消費量は1973年をピークに減少している。ブルーカラーと呼ばれる肉体労働系の仕事から、ホワイトカラーと呼ばれるデスクワークへの移行により、酒との付き合い方が変化した。日本酒の需要がワインや第3のビール、RTD(缶チューハイといった購入後にすぐ飲めるドリンク)といった他のアルコールに取られていることも一因だ。

また、需要が低下することに伴い、「儲からないのだったら継ぎたくない」と後継者がいなくなってしまう承継の問題もある。実際、後継者不在を理由に廃業する酒蔵は増加傾向だ。

酒蔵の経営者である「蔵元」と、製造責任者である「杜氏」を兼ねる「蔵元杜氏」スタイルをとる
筆者撮影
酒蔵の経営者である「蔵元」と、製造責任者である「杜氏」を兼ねる「蔵元杜氏」スタイルをとる

天領盃酒造の創業から遡ること15年前の1993年、千葉県成田市に生まれた加登さん。その土地柄、外国語が身近にある環境で、漠然と海外に憧れを抱いて育った。大学時代の留学先スイスで、日本酒と運命的な出会いをする。