最近は株主への利益還元に積極的な企業が増えている。ファイナンシャルプランナーの藤原久敏さんは「私は日本を代表する企業で配当利回り10%が得られる銘柄を複数保有している。ポイントさえつかめば誰でも見つけることができる」という――。
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株式で配当利回り10%はありえるのか?

私は現在、配当利回り10%前後の銘柄をいくつか保有しています。ちなみに配当利回りとは、株価に対する配当金の割合のことで、いわゆる「リターン」「収益率」のことです。

今、利益還元に積極的な企業は増えてきており、配当利回りは上昇傾向にあります。一般に「高配当株」と言われる配当利回り3%以上の銘柄はゴロゴロありますし、5%を超える銘柄も珍しくありません。

しかし、さすがに10%となると、そこまで高い配当利回りはないだろう、と思われるかもしれません。とくに、株式投資の経験がある人であれば、10%などあり得ない、と思われるかもしれません。

名だたる企業の株式が、配当利回り10%のカラクリ

ちなみに、私の保有銘柄は、大手商社の双日、メガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループ、そして近畿圏の供給戸数トップ級の不動産会社エスリードと、いずれも多くの人が知る有名企業で、高水準の配当金を、安定して出し続けている銘柄です。

そして、いずれも「高配当株」としても有名な銘柄ばかりです。

いや、それでも配当利回り10%はあり得ない……さて、このあたりでピンときた人は多いかもしれません。そう、10%前後もの配当利回りの根拠は、「現在の株価」に対してではなく、「私の買値(株価)」に対してなのです。

普段、我々が目にする、一般に表示されている配当利回りは、「現在の株価」に対する、配当金の割合です。そして、前述の銘柄の(一般に表示されている)配当利回りは、現在、2%台後半~4%台前半です。

しかし、私はそれらの銘柄を、いずれも5~10年前に、現在の株価よりも、もっと安い価格で買っております。その後、それらの銘柄は増配を続け、配当金はドンドン上がり、それに伴い、株価も上昇しました。