「自分は大丈夫」と現場に留まる危険性
小山内氏が指摘する三つ目の問題点は、事件が起きた際に近くにいた一般市民が“興味”をもって現場に留まったことだという。
「今回の攻撃対象は立花氏のみでしたが、事件が起きた時、周辺の人々は、攻撃対象が立花氏だけであるのか、他にも攻撃をしようとしている相手がいるのか、社会にインパクトを与えようとするテロ行為的な意図があるのかどうか知る由もなく、現場に留まりスマホで動画撮影などを続けていた。
目の前に刃物を振り回した人物がおり、まだ他にも武器を持っているかもしれず、自分も何らかの攻撃を受けるかもしれないと考え、危険から逃げるのが普通だ。恐らく『自分は大丈夫』『攻撃は終了した』と自分自身に都合の良い結果だけを想定したために、現場に留まるという行動を取ったものと思われるが、これはまさに『平和ボケ』の象徴だ」
セキュリティのプロである小山内氏が今回の事件から指摘する3点はまとめると以下になる。
・著名な人物に対するセキュリティの在り方について本人も関係者も危機意識が低すぎること
・警察官らの初動や危機意識に問題があったこと
・一般の人たちの「平和ボケ」が招きかねない潜在的な脅威が存在すること
・警察官らの初動や危機意識に問題があったこと
・一般の人たちの「平和ボケ」が招きかねない潜在的な脅威が存在すること
日本でもテロが起きる時代だからこそ、政治家のみならず、政治家を選ぶ私たち一人ひとりもこの3点のリスクを知り、肝に銘じたい。