“双方向・探究型”は従来のノウハウが通用しない

しかしやはり無理がある。一教師の「学級王国」ではなく、権限と責任を分散させることによって、もう少し柔軟に対応したり、保護者の要望を緩やかに受け入れたりといったことができるのではないか。小学校でもようやく、クラスや学年をまたいで担任がローテーションで交代する仕組みが、「学年担任制」「チーム担任制」という名のもとで始まっています。その方が、子どもにもさまざまな教師との接点が生まれて、メリットは大きいと思います。

木村草太さん
撮影=後藤利江
木村草太さん

【木村】教師が多くを抱えすぎている、という意味で最近気になっているのが「双方向・探究型授業」です。自分で調べて、考えさせて、といった授業ですね。理念としては推奨されていますが、実は様々な危険性があると感じています。

これまで、自分でテーマを見つけて、調べて、発表する、という学習は、かなり段階を踏んだ後の高等教育、つまりは大学の卒論や修士課程でやっていたことなんですね。それが高校、中学校、さらには小学校にまで下りてきている。